上埜タイルに寄せられるタイルの施工・販売に関する質問集です。
今回はタイルの汚れを除去する方法についてお答えします。
カビは、人体の垢などの栄養分、水分、および温度などの条件が整うと、目地や表面の粗いタイル、特に無釉タイルに発生し繁殖します。放っておくと見た目が悪いばかりでなく、人体にも影響を及ぼします。
除去方法
- 中性またはアルカリ性洗剤を用いて、不織布ナイロンブラシまたは電動ポリッシャーなどでこすり洗いを行います。
汚れが落ちにくい場合は、液体クレンザーを用いて洗います。 - 屋内床用タイルの場合は、水で漏らしたモップなどで汚れを拭き取ります。
取りにくい場合は、1.)の方法で行います。 - 屋外の広い面積の場合は、高圧水流などで洗い流すだけでもある程度は除去できますが、強固にこびり付いた汚れや細かい凹凸内部に入り込んだ汚れなどは、除去が困難な場合もあります。
注意事項
- 柄がプリントされている輸入タイルなどは、塩素系漂白剤やカビ取り剤で色落ちするおそれがあるので注意が必要です。
- 屋内で塩素系漂白や、カビ取り剤を使用する場合、十分な換気を行ってください。
浴室やプールサイドの床などのタイルに付着していた水が乾いた後、水滴の緑の部分に沿って、輪のように白色の異物が残ることがあります。これは“水垢”呼ばれるもので、タイルだけでなく水洗金具や天然石材など、水のかかった部分すべてに付着します。原因として、使用する水道水などの中に含まれるカルシウム化学物や、水溶性のシリカが水の蒸発後に炭酸カルシウムや不溶性のシリカなどとなって付着したものです。
除去方法
- 不織布ナイロンブラシを用いて、液体クレンザーなどでこすり落とします。
- カルシウム化合物は、希塩酸で落とします。
- 汚れが強固な場合は、ケレンなどで削り落とします。
注意事項
- 柄がプリントされている輸入タイルなどは、塩素系漂白剤やカビ取り剤で色落ちするおそれがあるので注意が必要です。
- 屋内で塩素系漂白や、カビ取り剤を使用する場合、十分な換気を行ってください。
人間が靴で歩く場所では、屋内、屋外を問わず、チリ、ホコリ、ドロなどが持ち込まれます。乾燥していればそれほど問題になりませんが、水で濡れている場合、靴で歩いた跡が汚れて見えることがあります。
除去方法
- 中性またはアルカリ性洗剤を用いて、不織布ナイロンブラシまたは電動ポリッシャ―などでこすり洗いを行います。汚れが落ちにくい場合は、液体クレンザーを用いて洗います。
- 屋内床用タイルの場合は、水で濡らしたモップなどで汚れを拭き取ります。取りにくい場合は、1.)の方法で行います。
- 屋外の広い面積の場合は、高圧水流などで洗い流すだけでもある程度は除去できますが、強固にこびり付いた汚れや細かい凹凸内部に入り込んだ汚れなどは、除去が困難な場合もあります。
注意事項
- すべり止めの粒子の付いた屋外床用のタイルは、モップが引っかかり、十分拭き取れない場合があります。
床に捨てられたガムが、人に踏まれることにより床タイルや目地に付着した汚れです。
除去方法
- 柑橘類の皮の成分・リモネンを主成分とするガム取り用洗剤で除去します。
- こびりついたガムを、ケレンなどである程度削ります。
- 削った後にガム取り洗剤をかけ、おおむね2~3分放置した後、不織布ナイロンブラシや歯ブラシなどでこすり、最後に濡れたぞうきんなどで拭き取ります。
洗剤販売元例
リモネンを主成分としたガム取り洗剤の販売元は次の通りです。
株式会社サンオレンジ
神奈川県川崎市幸区大宮町2-8-2104 Tel:044-542-1038
株式会社サンオレンジ
愛知県豊橋市小松町257 Tel:0532-37-1055
- その他にも、ホームセンター等でリモネンを主成分とした洗剤が多く販売されています。
不特定多数の人間が歩行する空間では、ジュースやコーヒーなど、着色成分が入った液体による汚れが目立つことがあります。表面の繊密なタイルであれば中にしみ込むことはありませんが、細かい凹凸の内部に入り込むと、除去が難しい場合もあります。
除去方法
- 中性またはアルカリ性洗剤を用いて、不織布ナイロンブラシまたは電動ポリッシャ―などでこすり洗いを行います。汚れが落ちにくい場合は、液体クレンザーを用いて洗います。
- 屋内床用タイルの場合は、水で濡らしたモップなどで汚れを拭き取ります。取りにくい場合は、1.)の方法で行います。
- 屋外の広い面積の場合は、高圧水流などで洗い流すだけでもある程度は除去できますが、強固にこびり付いた汚れや細かい凹凸内部に入り込んだ汚れなどは、除去が困難な場合もあります。
注意事項
- すべり止めの粒子の付いた屋外床用のタイルは、モップが引っかかり十分拭き取れない場合があります。
油をよく使う飲食店の入口付近や内部などでは、飛び散った油の上を靴で踏むことにより汚れが目立ちます。また油汚れに、ドロ汚れが加わることもあります。
除去方法
- 中性またはアルカリ性洗剤を用いて、不織布ナイロンブラシまたは電動ポリッシャ―などでこすり洗いを行います。汚れが落ちにくい場合は、液体クレンザーを用いて洗います。
鉄が腐食したときに生ずる三価の鉄化合物が水に溶出して析出したもので、褐色を呈しています。これを除去するには、三価の鉄化合物(褐色)を還元してニ価(無色)にする必要があります。
除去方法
- 希塩酸、またはシュウ酸を汚れの上に塗り、しばらく放置した後、不織布ナイロンブラシでこすり洗いを行います。
- 還元系漂白剤(花王 ハイドロハイターなど)を60~70℃の湯に溶いて塗り、しばらく放置した後、不織布ナイロンブラシでこすり洗いを行います。
※ 液が垂れ流れてしまう個所は、ペーパータオルなどに薬剤を浸して汚れの上にあてがうと効果的です。
注意事項
- 柄がプリントされている輸入タイルなどは、塩素系漂白剤やカビ取り剤で色落ちするおそれがあるので注意が必要です。
- 希塩酸を使用する場合、錆びるおそれがあるので、水洗金具などの金属製品にかからないように注意してください。また、目地が浸されるおそれがあるので、洗浄前に目地部分を十分水で湿らせ、なるべく希塩酸がかからないようにしてください。
ペンキや油性インクなどの汚れは、水や中性洗剤ではなかなか落ちないので、次のようなメンテナンスをおすすめします。
除去方法
- シンナー、ベンジン、アセトンなどの有機溶媒を塗って拭き取ります。
- 市販の塗料剥離剤を塗り、汚れを拭き取ります。
- 液体クレンザーと不織布ナイロンブラシでこすり洗いを行います。
※ いずれの方法も、細かい凹凸内部に入り込んだ汚れは取れにくい場合があります。
注意事項
- 有機溶媒を使用する場合は火気に注意し、また、十分換気をして中毒にならないように注意してください。
除去方法
屋内床などで排水が難しい場合は、水が流れ出さないように気をつけ、メンテナンス後、モップなどで水分、洗剤などを拭き取ります。
部分的な汚れを取る場合、電動ドリルに120~180番程度の金属磨き用のブラシを取り付け、液体クレンザーでこすると効果的な場合があります。
ただし、こすり過ぎるとタイル表面が削れてすべりやすくなったり、傷が付いたりするおそれがあるので、目立たない場所で、事前に必ず確認してください。